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モノを買うということ

ちょっと真面目なお話です。

 

たしか1年前くらい前なのですが、

facebookでたまたま目に留まって、すごく考えさせられた記事があって。

東京渋谷のワインバー「bar bossa」の店主・林伸次さんの書かれた、

<「予約の取れない店」が3年で閉店に追い込まれる理由>というコラム。

 

人気があったお店がどんどんつぶれてしまうのは、

あなたたちが行かないからですよっていう内容で、

yahooで取り上げられて、賛否両論になったみたいです。

私も前半は「うわぁ強気。」「お店の努力不足じゃない?」って

思いながら読んでいたのですが、読み進めるうちに

これ、ものすごく大切なことが書かれてるなと思って。

特におばあちゃんのおはぎのお店の話らへんからかなり核心を突く内容です。

最後に貼り付けているのでぜひ、読んでみてください。

 

最後のほうに、「消費活動は投票行為でもあるんです」とあるのですが、

まさに、私が店をやっていてすごく感じるようになったことで。

 

私たちが日々、なにかモノを購入するときに、何をどう選ぶかということは、

どんな未来を望むのかを、意思表示することに繋がるなぁって。

 

例えばスーパーで、質より安さや便利さ重視のものが売れるなら、

店は当然そういう商品を増やしますよね。

そうすると、添加物を使用せずちゃんと作った値段の高い商品は、追いやられる。

ちゃんとよいものを作る生産者は、減ってしまう。

 

安くて質の悪いもの、体に良くないものばかりが世の中にあふれてるのは

消費者がそれを選んでいるから。

消費者が、「質が悪くても安いものや便利なものがいっぱいの世の中がいいです」

という意思表示をしてることになるということ。

 

最近のコンビニの進出ぶり、ちょっと怖くないですか?

みんなが、便利に流され続け、まだまだ便利を求めた結果ですよね。

 

パン屋に置き換えると、たとえば小麦粉。

わかりやすく外国産小麦粉と国産小麦粉。

 

国産小麦のほうが外国産のものより安心安全だけど、高いし質が安定しない、

というイメージが昔からあります。

国産の小麦粉も今は全国に生産者の方がいて、

品質は向上されているし、使いやすい価格になってます。何より安心、安全でおいしい。

でも外国産のもののほうがしっかりとボリュームが出るし、すごく安い。

 

それでも、日本のパン屋さんが、当たり前に日本の小麦粉でパンを作れば、

生産者は増えるし、儲かるし、作る人が増えれば品質はもっと上がって安定するし、

価格も下がりますね。

お客さんは、おいしい国産小麦のパンを当たり前に食べられますね。

そういう未来を望むから、という理由もあって国産小麦を選んでます。

(外国産も1つ使ってますがとても品質のいいものです)

 

この感覚を持ったら、スーパーでの買い物もいつも投票の気持ち!

まずちゃんと知識を持って、ちゃんと裏表示を見て。

安くていいもの、はいいけど、安くて悪いものはダメ。

高くても良いものは、応援したいと思ったら買う。

ちゃんとしてるな、がんばってるな、応援したいなって思うお店で買う。

 

私たちもそうですが、お客さんが何を基準に商品を選んでるのかなって、

感じとって、商品ラインナップに反映させます。だから、

お客さん、商品の中身をよく見てるなって、お店に感じさせること。

 

消費活動は投票行為、という感覚。

みんながほんのちょっとずつでも意識できたら、いいもの、いいお店がちゃんと残る世の中になりますねっ。

シンプルなことだけど、つい便利さや安さに流されてしまうから。

 

こんなこと考えさせてもらったコラムでした。

ぜひー!

 

↓↓

 

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いらっしゃいませ。
bar bossaにようこそ。

知人のバーが、閉店することになりました。それで、色んなお世話になった方達に連絡をして、ちょっとした閉店パーティみたいなものを開いたそうなんですね。その僕の知人としては、「これからまた何か新しいことを始めるつもりなので、その時はよろしく」という気持ちのパーティだったそうなのですが、ほとんどの人にこう言われたそうです。

「すごく良いお店なのにどうしてやめちゃうの?」

バー経営者として言わせていただきますと、お店を閉める理由はただひとつです。お店にお客さまが来なくなって、売り上げが少なくなって、経営に行き詰まったからです。もちろん「立ち退きで移転」や、「店主が高齢で引退」という場合もありますが、そういう場合はその理由をまず一番最初に説明します。そういった事情がなければ、お店が儲かっているのに閉める人はまずいません。お店を閉める理由は、これ以上続けても赤字だからです。

彼いわく、そのパーティで、「良いお店なのにどうしてやめちゃうんですか?」って言われるたびに、途中から「あなたがお店に来てくれなくなったからです」と言いたくなったということです。

僕は経営者としていつもいつも思うことがあります。

「老舗の○○がついに閉店」とかいう報道があると、必ずツイッターやフェイスブックで「え? すごく残念! あの名店がなくなるなんて!」なんて言う人が出てくるんですね。

そういう人たちを見ると、「それはあなたがそのお店に行かないからです」といつも伝えたくなります。本当にそのお店が魅力的なお店で、みんなが普通に利用していたら、そのお店は閉店するはずがないんです。

僕は飲食店経営者として、新しくて話題のお店ができると、なるべく時間を作ってそのお店に行ってみることにしてるんですね。でも正直に言って、2回目ってまず行かないんです。他にもチェックしなきゃいけないお店はたくさんあるし、まあ1回行けば大体そのお店の雰囲気はわかるし、といった理由です。

そして一般のお客様もほとんどがこの気持ちなのではないでしょうか。新しいお店が開店して、話題になって、たくさんのメディアで取り上げられて、「じゃあ今度一度行ってみようか」ということになり、一度行ってみて、「結構良いお店だ」と感じて、SNSで「行ってきました。すごく美味しくて良いお店でした」と報告して、そしてもう二度と行かなくなりますよね。

そういう話題のお店って、その開店当初は「予約が取れないお店」で話題のお店なのですが、3年もすればいつの間にか誰も行かないお店になってしまうんです。そして、冒頭の僕の知人のお店のように閉店ということになって、「え? どうしてやめちゃうの? すごく良いお店だったのに」という言葉をかけられるわけです。

●あなたが大好きなお店が続くために

老舗有名店でも同じです。有名なお蕎麦屋さんや天ぷら屋さん、お寿司屋さんに行くのって、みなさん1回だけじゃないですか? あるいは1回も行ってないのに、何故か行ったことがあるような気がしているっていう不思議な現象もあります。

そうなんです。有名で良いお店って意外と誰も行ってないってことがよくあるんです。そして誰も行ってなければ、当然ですが閉めるしかないんですよね。

じゃあ「すごく良いお店で閉店して欲しくないお店」を閉めさせないようにするにはどうすれば良いのか? 答えは簡単です。ちゃんと通えば良いんです。

もう少しわかりやすい例でいきますね。

古い商店街のお婆ちゃんがやっていた小さいお店があります。ジュースやお菓子、石鹸やトイレットペーパーなんかを売っています。そしてそのお婆ちゃん自家製のおはぎがとても美味しいんです。あなたはそのおはぎ、年に何回買いますか? そのお店でおはぎ以外のモノを買うと思いますか? もちろんおはぎの売り上げだけではお店は維持できません。おはぎは1個100円程度。月2回買っても1年に2千400円です。おはぎはただの客寄せかもしれません。

そしてやがて、お婆ちゃんのお店は閉店します。そしてその後は24時間営業しているピカピカしたコンビニエンス・ストアができます。もちろんあなたは「残念。お婆ちゃんのおはぎがもう食べられない。どうしてコンビニばっかりできるの? 日本中どこまで行ってもコンビニだらけになっちゃう」と言うでしょう。

でも、考えてみてください。あなたはこの1年間、コンビニでいくらお金を使いましたか? 1日1千円使ったと考えても30万円以上は使ってます。日本中、どこまで行ってもコンビニだらけになる理由は、あなたがコンビニを頻繁に利用しているからです。そしてお婆ちゃんのお店が潰れたのは、あなたがこの1年間、お婆ちゃんのお店で2千400円くらいしか使わなかったからです。

世の中に「不買運動」ってありますよね。それと逆の発想で、「あのお店の存続のため、ちゃんと通おう運動」というのも可能です。

資本主義社会において、あなたの消費活動は投票行為でもあるんです。今日の夜、どこかでお酒を飲もうかなと思ったとき、駅前のチェーン店に入らずに、昔行ってすごく良かったあのバーに足を運んでみてください。あなたに良いと思ってもらえるような店をつくれるように、こちらもがんばります。
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林伸次

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